2013年12月24日
首里、ノスタルジック~那覇まちま~い 首里・龍潭通り路地裏ウォッチング~(後編)
前編からの続き。
龍潭通りから小路に入っていきます。
崩壊危険箇所!?
いつも思うんですが、この「注意してください」という呼びかけに対し、私たちができることってなんなんでしょうか?
引越ししか思い浮かばないんですけど。
この写真・・・。
首に下げていたカメラがバカになって、しばらく自動で取り続けていた中の1枚です。
この何もない道端で女性が3人座っていて、祈りをささげたり、時には涙を流していました。
中央に写っている女性は恐らくユタでしょう。この道で、何かあったのかもしれません。
カメラを向けるのは失礼なのでそのまま通りすぎたのですが、偶然勝手に撮られた1枚でした。
日常のこういった場面にも、沖縄を見えない力で支えるあの世への信仰が強く生きていることが見て取れるようです。
長く続く緑に覆われた塀。
その先には沖縄でよく見られる琉球石灰岩の石垣があるのですが、隙間が全てセメントで埋められていました。
よく、石垣からハブが出てきて咬まれると聞きますが、それを防止するためでしょうか?
地域の人間でない私なんかはやはり風情を求めて残念がるんですが、ここに住んでる方からすると他人事ではありませんからね~。
屋嘉比さんもハブに咬まれたことがあるようです。
ガイド「ハブに咬まれたらすぐ分かるよ、2本並行の穴が出来てすぐ膨らむからね。沖縄でハブに咬まれる人は毎年100人くらいいるよ。3割がサトウキビ畑で、3割が草むらで、1割が自分の家で咬まれるよ」
ちょっと待て、1割も自宅!?
そういえば昔、友達が「家が古すぎて、屋内にハブがいたことが2回あった」と言ってました。
いぃ・・・いやだぁ!!!!そんな家、燃え落ちてしまえばいい・・。
こうなった経過が知りたい構図。
小さな名所になれるレベル。
普通はシーサーが座っている場所に、シャコガイ。
ガイド「貝は魔除けです。どのへんが魔除けかと言うと、このギザギザとか、寄る年波を返す、と言った具合に」
シャコガイを撫でくり回す手に、そこはかとなくいやらしさを感じてしまいました。心が汚れているんでしょうか。
龍潭通りに戻ってきました。
こちらは松崎馬場跡。龍潭池の東端にあたります。
王国時代の冊封貿易では、馬を輸出していたそうです。
その昔、日本では中国から孔雀や猫等が時の中国国王から贈られたようです。
日本からは馬が海を渡って行ったんですね。
そしておなじみ龍潭池。
そもそもこの龍潭池、首里城増築のための土を掘るために作られた池だそうな。池になった後は、中国からきた冊封使が舟遊びを楽しんだそうです。
今は緑色をして遊ぶ気も削がれる龍潭池ですが、当時は澄んで清かったのかもしれませんね。
ガイド「子供の頃は龍潭池で遊んでたんだけど、事故が多くてね。それで沖縄初の淡水プールができたわけ。お金がないかあらよくフェンスを乗り越えて侵入したんだけど、怖い管理人に叱られたさ~」
龍潭池のアヒル。
放置しているのでここで勝手に増えているそうです。
アヒル汁が食べたい方は、龍潭池にいらっしゃい。
ところで沖縄の「アヒル」ですが、一見して明らかに内地の「アヒル」と別種です。
最も特徴的な点は、くちばしから目にかけて赤色が着いていることでしょうか?
屋根の上にそびえる巨大なロート、いや、聖火台?
事務局「あれは水タンクです。ライトアップされることもありますよ」
水タンクをライトアップする意義について、誰か教えてください。
来た!今回の目玉(と思ってる)首里劇場!!
首里劇場は沖縄最古の劇場で、戦後の空気を色濃く残す1950年代に建築され、今年で築63年を迎えるそうです。
なお、首里劇場は「世界遺産」ならぬ、「世間遺産」への登録が検討されているようです。
沖縄にはかつて125の劇場があったそうですが、今はその数もぐっと少なくなりましたね。
(首里劇場についての詳細な情報は、こちら)
首里劇場の「首」の文字。
字がくっついているのがミソだそうな。
入場料金は800円で入れ替えなし、1日3本上映。
お得です。
なお、こちらで上映されている映画は・・・
こんな感じ。成人向けオンリーです。
「私もいく!!ど~してもだめなの~!」
もうあっち系にしか聞こえない不思議。
首里劇場、内部。
ちょっと伝わりづらいけど、すんごいです、年代感じます。
と言うより、いつから補修してないんだろうというくらい朽ち果ててる感じ、そのまま案内されて「廃墟です」と言われても何の疑問も浮かばない!
あのスクリーンの裏側には、居住空間があったそうな。
劇団が1ヶ月とロングランで上演するため、劇団員が長期滞在できるよう、台所や井戸があったそうですよ。
ガイド「中学生の時、この舞台にあがったことがあるんだよ。しかも、主役で!当時ここで劇が出来るのはステータスで、それはもうスター気分だった。椅子だけじゃなくて、隙間がないほど人が入ったものさ~」
2階は色々と崩落の危険(!)があるため、今は進入禁止だそうです。
う~ん、レトロすぎる。
こちらは建物の外観。
参加者「うわ!完全に傾いて波打ってる!!」
このままでは次の大きな台風で吹っ飛んでしまうんじゃないかと、こちらがドキドキしてしまいます。
世間遺産になる前に、なくなってしまわないように・・・。
こちらは首里劇場向かいの軒下。
雨どいの下に、セメント製のハブ。
胴体部分を伝って雨が流れるようです。こういった遊び心は歩く人の心を楽しませてくれます。作った人、ありがとう。。
ザクロだそうですよ!
大きさは、親指と人差し指で描いた円ほど。私の知ってるザクロと違う。
首里は、坂の街。
写真では伝わりづらいんですが、ここがえらく急勾配。原付ならひっくり返るんじゃないかっていうくらい。
しかもこの道を上ったら
すぐ急な下り、そして再度急な上り。なんなんだ。
どう見ても、上層部は白い首里城。
事務局「前にお客さんが、あれは遺伝子組み換えパパイアだ!って言ってました」
枝が紫色だからだそうですが、多分、違うと思います。
首里の三大饅頭。
山城まんじゅう、天妃の前まんじゅう、のーまんじゅう。のーまんじゅうは県内でも有名ですね。
ガイドさんはやたら山城まんじゅうを推してきました。
今思えば、近くだから食べ比べしてみればよかった!
ゴール地点の首里城前に到着!
あっという間の1時間半でした・・・。
最後のお疲れ様でした、の時に参加者が拍手をするシーンを撮影しようと思ったら、誰もせず、ちょっとびっくりしました。
そう思うくらいなら自ら進んでやりなさいってことですかね。
屋嘉比さん、本当にありがとうございました。また必ずまちま~いに参加したいです。
さて、今回こちらのコースに参加しての感想を述べたいと思います。
恐らく首里は那覇の中でも王朝・貴族文化という点では、唯一と言える特長を持つ街です。
過去を伝える遺物のほとんどがかつての琉球王国の形や香りを強く残していて、逸話を聞けば目の前に当時の風景がありありと浮かんでくるような、そんな場所です。
普通に歩いても他の街との違いを感じることはできますが、ガイドがいるとその脳内再現率は格段にアップすること間違いなしです。
そして、沖縄に住んでいて「することがない」とか「冬はつまらない」とぼやいている、そこのアナタ。
まちま~いに参加すれば、新たな「目」を養うことができ、「遊び」の幅がぐんと広がること間違いなしですよ。
私が胸をはって、保証したいと思います。だめだった場合の責任は持ちませんけどね!
最後に、本日のコース。
興味をもたれた方はぜひ那覇まちま~いに参加して、那覇の魅力をたっぷりと味わってみてください!
那覇まちま~いHP
Posted by 牧 at 00:43│Comments(2)
│バカルチャー
この記事へのコメント
首里劇場スゴイね。
そのまま昭和初期の映画の撮影につかえそう!
まちま~いも参加してみた~い
そのまま昭和初期の映画の撮影につかえそう!
まちま~いも参加してみた~い
Posted by きむ at 2013年12月27日 16:29
>きむさん
次に本島に来るこあとがあったら、是非行ってみて下さい^^b
ただ古いだけでない、沖縄の歴史を存分に感じることができますよ!
あ、一緒にまちま~い参加しませんか?(笑
次に本島に来るこあとがあったら、是非行ってみて下さい^^b
ただ古いだけでない、沖縄の歴史を存分に感じることができますよ!
あ、一緒にまちま~い参加しませんか?(笑
Posted by ねむ姫 at 2014年01月02日 18:17
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