2014年06月18日
白砂とゴミと廃墟の島、下地島 ~後編~
ダメったらダメ。
日陰を探すんだ、日陰という名のオアシスを・・・・。
・・・。
・・・・・・。
日陰、ない。
見渡せど見渡せど、あるのは眩しく太陽を反射して目すらも焼きそうな一面の白砂。
新城の海岸線は高い木や大きな岩がないおかげで、とにかく日陰がない。
ほとんどの人たちはプレジャーボートに戻って食事を始めたが、揺れる船で食べたら、吐く!!
なんとしても陸上で食べるんだ!!
というわけで、こうなった。
時間と共に無くなる日陰・・・。
職場近くの広場にハトがいるんだけど、夏場のハトは柱の陰に1列に並ぶ。
我ら、まさに夏場のハト状態。
ちなみにこの道、まだ乾いてない牛糞が所々に落ちている。
それでも、私は牛糞と共に食事をする道を選んだのだ。
食事 × 揺れor半生牛糞
あなたはどちらを選ぶでしょうか・・・?
この絵面だけ見ると海に続く小路を含めて風景は最高なんだけどね・・・。
③新城 下地島は、海岸線に期待できる日陰のない島である。
食事の後は、フリータイム。
ここで選択肢が2つ提示された。
ボートで海に出るか、陸上に残るか。
・・・沖縄在住の読者のみなさん、つい最近までの気候を覚えてますか?
例年になく、寒くなかったですか?
寒いと海水温が上がらないだけでなく、そもそも論として海に入りたいという気持ちが湧いてきません。
そのため、今回は最初から海に入るための道具を一切持ってきませんでした。
それがまさか・・・こんなに気温が上がるなんて。
もう帰りの飛行機のことなんかどうでもよくなるくらい、海に飛び込みたい!!!
桟橋もどきから見る水の清さってば。。私を誘ってるな!?
6年前、深夜に服を脱ぎ捨てて波の上ビーチに飛び込み、監視人にしこたま怒られたという黒歴史を持つ私ですが、今はもう、責任ある立派な大人です。(当時も大人でした)
黙って船を見送ることにしました。
というわけで、辻子と島一周を目指して4.8kmの海岸線を歩くことに。
ネズミ返しのような海岸の岩場。
しかし・・・
道なき道を行く、女二人。
何度も岩場を登り、降り、ついには道がなくなってしまったのでドロップアウト。
どうやら下地島を歩いて一周することは不可能のようだ。
しょうがないので、島唯一の産業を拝見しに、島の内部へ。
道は1本。それ以外は、ない。
井戸を埋めたような何かが目に入ってきた。
思わず道を外れて、フラフラと草原に足を突っ込んでしまう。
ブーゲンビリアが一番輝く時季だね!
突如姿を現した碑に書かれてあった文言とは・・・。
『廃校30周年を記念して此れを建立する 昭和59年7月**日』
ほぅ。
沖縄って、廃校を記念して碑を建てる風習があるんですね。
しかも昭和59年で30周年って、廃校になったのは都合60年前ってこと??
今や人口2名というこの島にも、学校に通うほど子供がいた時代があったんですねぇ。
この碑の周辺から、怪しげなものが目に飛び込んできたのですが・・・
かつてここに人が住んでいたことが偲ばれる。
そして・・・
ぎゃっ。。
行く手に現れたものは、倒壊直前の廃墟。
こちらは沖縄らしい古民家・・・であっただろうモノ。
ここまでくると、私の中での認識はまさに産業廃棄物。
この周辺、よくよく見渡すと複数の打ち捨てられた家屋があります。
そう、これぞ限界集落を超えた存在・・・まさに、限界突破集落!
まぁそんな言葉はありませんが。
こちらは台風にも耐えられそうなコンクリート製の住宅か?
窓ガラスが一枚も割れていないので、まだ中がキレイであることを期待。
「2階あがってみようよ!」
「・・・。」
この、凄惨たる状況。
この地区の公民館だったのか、はたまた合宿所のような存在だったのか。
「とりあえず、今が昼間でよかったね。夕方から先は絶対ムリだよ・・・」
その場にいる5人の意見が一致しました。
こちら、1階の窓ガラスから中を覗いた様子。
TK「窓際にあるマンガが比較的新しいから、結構最近まで人がいたんだと思う。」
なるほど、そうきたか。
しかし、窓ガラスは割れていないしかかっているシャツはあまり汚れていない。
もしかしたら、ここ綺麗に掃除したら十分に一夜を明かすことができるようになるんじゃなかろうか??
誰か、絶海の孤島に別荘が欲しい方がいたら、この物件タダですから!w

「こちらの物件も、オススメですよ~~!!」
・・・なんて言いながら記念撮影!
④新城 下地島は、廃墟の島である。
それ以外にも、
見える建物は、なんと発電所らしい!人類の叡智を飲み込まんと生い茂るガジュマルに超未来的な想像を掻き立てられちゃいます。伝わりづらいけど、なかなかの見ものでしたよ。
なんと私たち、あまりに廃墟を堪能しすぎて、うっかり出港時刻をオーバー。
牧「よし、走って船まで競争だ!」
年齢を忘れて辻子や後輩たちと4人でキャッキャしながら一本道を走るも、一瞥もくれずに歩きながら後ろから着いてくるKYなTK。
そうこうしているうちに、目の前からTKの大好きな『のんちょ先生』が私たちを迎えにやってきました。
すると・・・TKは覚醒した何かのように、のんちょ先生めがけて私たちの横を猛烈な勢いで走り去って行ったのでした・・・40に手が届きそうなクセに、大人気ないったら!!
拾ったゴミは、ボートに回収。
バイバイ、下地島!またゴミ拾いにくるから、今度は太陽によろしくね!
というわけで、これにて新城は下地島への初上陸は幕を閉じました。
いや~~、、暑かった。。
ある方のブログによると、下地島に実際住んでいる人間は2013年1月時点で1名と書かれてありました。
島の内部に足を運ぶまでは、2名だけでも住民がいるのかと期待したんですけど。
もしかしたら、私たちが訪れた廃墟は、少し前に見捨てられたかつての集落だったのかもしれません。
つまり、もう住民はいないのではないか、ということですね。
牛の世話だって、別にこの島に住み込みじゃなくて、600m隣の上地島から毎日船で渡ってくればいいだけだし。
ちなみに、下地島と肩を並べる人口最少有人離島のカヤマ島(カヤマ・ザ・ラビットアイランド参照)も、籍があるのみで実は人は住んでいないんです。
住民票上だけでも人が居続けることで、行政上島の利便性があがるような話を聞いたことがあるので、それを狙ってるんじゃないかと思うんですけど・・・。
両方の島に共通することは、どちらも個人もしくは企業が、その島の産業を独占している点と、島に籍を置いているのは、そこに雇用されている人のみ、という2点です。うん、確かそうだったはず。
話は逸れましたが、チャンスがあればまた下地島行きたい。
今度はもう少し、牧場があると言われる内部の方まで。
そして、大変美しいと称されるその海の中に身を浸してみたいものです。
私もまだまだ見たことのない沖縄の海の世界が、山のようにありますからね・・・。
最後に。
今回、アンケート用意しました。お一人1回投票です。
結果によって、今後の傾向がちょっぴり左右されるかもしれないので、ふるって参加してくださいね

*6/25アンケート終了しました!ありがとうございました♪
Posted by 牧 at 00:31│Comments(5)
│バカネイチャー
この記事へのコメント
こんにちは。
更新が多くてうれしいです。斎場御嶽の記事を見たとき、しばらく更新はないと思ったのですが・・。
その次が半生牛糞ですか。腹抱えて笑ってしまいました。限界突破集落とか名言だらけで牧さん冴えてますね!
妙に新しいシャツは怖いですが、私も行って見たくなりました。
更新が多くてうれしいです。斎場御嶽の記事を見たとき、しばらく更新はないと思ったのですが・・。
その次が半生牛糞ですか。腹抱えて笑ってしまいました。限界突破集落とか名言だらけで牧さん冴えてますね!
妙に新しいシャツは怖いですが、私も行って見たくなりました。
Posted by はまぼん at 2014年06月18日 16:07
またまた、週の途中でのアップ!大丈夫ですか?無理してないですか?
牧さん、やっぱ守備範囲広いですよね。んで、今後は更に広げるという前振りでのアンケートですね。俺は大好物だから大歓迎です。なにせ、妖怪まちまーいを申し込んだくらいですから・・・
んで、次回は、実は下地島から戻らず一晩過ごした廃墟の島で実際に遭遇した、怖い出来事なんていうのがアップされちゃったりして(笑
更新が早いと読者は嬉しいけど、本当に無理しないで、なが〜く続けてくださいね。
牧さん、やっぱ守備範囲広いですよね。んで、今後は更に広げるという前振りでのアンケートですね。俺は大好物だから大歓迎です。なにせ、妖怪まちまーいを申し込んだくらいですから・・・
んで、次回は、実は下地島から戻らず一晩過ごした廃墟の島で実際に遭遇した、怖い出来事なんていうのがアップされちゃったりして(笑
更新が早いと読者は嬉しいけど、本当に無理しないで、なが〜く続けてくださいね。
Posted by 庚子(かのえね) at 2014年06月18日 20:30
>はまぼんさん
そうですね、斎場御嶽を前振りにして突然2週間くらい休むのもテだったかもしれません(^皿^
下地島は簡単には行けませんが、経験者が相当少ないはずなので、沖縄スキーの間でも話のネタになるはずです。
はまぼんさんも、ぜひ『限界突破集落』使ってください(笑
>庚子(かのえね)
週中のアップは、色々と思惑があってのことなのです、ふふふ・・・。
怖い系は好みがぱっくり別れるので、1つ出してはみましたが、ちょっと慎重にいきたいところです。
廃墟で一晩、いいですねそれ。妄想込みで語ってみようかなw
今は気楽にやってるので大丈夫ですよ!よほどのことがなければ今のペースでやっていきたいです。。
そうですね、斎場御嶽を前振りにして突然2週間くらい休むのもテだったかもしれません(^皿^
下地島は簡単には行けませんが、経験者が相当少ないはずなので、沖縄スキーの間でも話のネタになるはずです。
はまぼんさんも、ぜひ『限界突破集落』使ってください(笑
>庚子(かのえね)
週中のアップは、色々と思惑があってのことなのです、ふふふ・・・。
怖い系は好みがぱっくり別れるので、1つ出してはみましたが、ちょっと慎重にいきたいところです。
廃墟で一晩、いいですねそれ。妄想込みで語ってみようかなw
今は気楽にやってるので大丈夫ですよ!よほどのことがなければ今のペースでやっていきたいです。。
Posted by 牧
at 2014年06月19日 01:00

楽しくて一気に読んでしまいました!!
そして気になるのは「もぐたん」のその後・・・(笑)
そして気になるのは「もぐたん」のその後・・・(笑)
Posted by 巷の工場長
at 2014年07月01日 14:08

>巷の工場長さん
こんにちは^▽^* 水の実験ぶりですね。
楽しんでいただけたようでとても嬉しく思います♪
「もぐたん」ですね・・・私もあれからあの子の今を考えたことがあるんですけど、考えない方が多方面によいですね。自然の・・・摂理だから・・・。 またお時間ある時に、遊びに来てくださいね♪
こんにちは^▽^* 水の実験ぶりですね。
楽しんでいただけたようでとても嬉しく思います♪
「もぐたん」ですね・・・私もあれからあの子の今を考えたことがあるんですけど、考えない方が多方面によいですね。自然の・・・摂理だから・・・。 またお時間ある時に、遊びに来てくださいね♪
Posted by 牧
at 2014年07月05日 13:17

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