週中コラム ~太平洋と東シナ海の境界線はどこだろう?~
・・・。
週末に1本しか書かないと、なんだかちょっと物足りない・・・。
そんな私のために、週1本だった場合は(気が向いたら)週の半ばに1本ぽいっと書いてみて、心の隙間を埋めてみようと思います。
ただし、将来的に大きなネタになる可能性のあるものまで出してしまいそうなので、ヘタすると諸刃の剣とも言えそうですが。
題して、『週中ショートコラム』。
先週は、ウミガメの話でしたね。よく分からないところからアクセスがあったので何かと思えば、ウミガメの話、ティーダニュースに転載されていました。う~ん、ちょっと複雑な気分。。
さて。
沖縄は太平洋と東シナ海の二つの大海に囲まれているんですが・・・。
太平洋と東シナ海って、どこに境界があるのか知っていますか?
そんなこと考えたこともないし!というのが大多数の意見でしょう。海のプロである船長(53♂)も首をかしげたこの質問。
つまり、
それだけどうでもいいことだとも言えるんですが。
気を取り直して。
あなたは、分かりますか?
・・・ イマジン オール ザ ピーポー ・・・。
沖縄の島のほとんどは東シナ海に囲まれているのですが、いくつかの島が、太平洋と東シナ海に乗っかる形?になっています。
言い換えると、沖縄の島のいくつかを結んだラインが、太平洋と東シナ海の境界線の一部になっているのです。
二つの海に乗っかっている島、それは・・・。
沖縄本島。
宮古島。
波照間島。
与那国島。
この4島です。
つまり、沖縄諸島の中でも、
最も果てに位置する島、とでも言うのでしょうか?
それでは・・・せっかくなので、東シナ海の境界を北から引っ張ってみましょう!
ラインの最北端は、鹿児島最南端大隈半島、
佐多岬。
ここから海を割って種子島の北(
喜志鹿崎)に線を引いて・・・島の最南端、
門倉岬から南下します。
喜界島北端(
トンビ崎)から上陸し、短い休憩を取ったら、最南端
シツル崎へ。ここから一気に沖縄本島まで進みます!!
安田ヶ島まで海を割って、糸満喜屋武岬の東隣、本島最南端
荒崎から西を目指しましょう。
宮古島の
平安名崎をかすめ・・・
波照間島最南端からは北に進路を変え、与那国島最西端の
西崎を抜けて、
台湾に行き着いて終了!!
というわけで、太平洋と東シナ海の境界は下のようになりました。
1400kmを超え、2大海を隔てる長大なラインの完成です!!!
いや~~・・・身近な海に、こんな見えない線が存在していたんですねえ。引いてみて自分でも驚きです。
ところでこれ、ヤフー地図使って線引いてたんですが、線の東隣に「東シナ海」の記述・・。
この記事自体がウソになるんじゃないかと内心ドキドキしていたんですが・・・それは別によいのです。
と言うのも、この2つの海の境界。実は何を基準にするかで変わってくるのです。私は海上保安庁を始めとした海の仕事現場で使われているものを採ってみたのですが、別の捕らえ方では東シナ海がもっと東に寄る場合があります。
そのため、うちなーんちゅの大多数意見である、「沖縄は東シナ海にある」は、間違いではないんですね~~。
こういうのって、統一した方がいいんじゃないでしょうかね?そう思いませんか国土地理院。
東シナ海はかつて、
"海のダイヤ"クロマグロや、
"深海の宝石"深海サンゴ等、海洋資源が豊富な場所でした。
しかし戦後日本は経済発展を遂げる中で、この宝の海に進出し、中国の領海にも侵入。あの隣国が怒るほど資源を荒らしていったのです。
そして今や立場は逆転し、国力をつけた中国の船が日本の領海を脅かし、魚もサンゴも大船団を組んで獲り尽くさんとしているのです。
今や、東シナ海の資源は風前の灯。
そして尖閣を始めとする領土問題・・・。
東シナ海は、現代海洋の歴史の中でも、最も顕著な争いと荒廃の舞台の一つなのかもしれませんね。
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