久高島、その神の島で見たものは。~その4~

2017年09月10日 12:08

 その3からの、続き。
 ・・・早く海に入りたい!
 そう思いをつのらせどんなによさそうな場所を探してみても、我々の進入を阻む海岸線。時刻はすでに3時半近くになり、これ以上時間が経つと引き潮が強くなるので危険です。
 というわけで、



バイクをひたすら北に走らせ着いた先は・・・



久高最北端、カベール岬に到着

 久高島には一軒だけダイビングショップがあり、そこを利用した人の記録がネットにあったので見てみたところ、このカベール岬に連れて行かれた、しかもビーチエントリーで、と書いてあった。
 このカベール岬、実は・・・




 アマミキヨが降り立った場所という伝承があり、龍神が静まる場所とも言われている。
 当然、そんな神聖な場所なので祭祀の場所にもなっている。
 普通に考えたらこんな場所に入ろうなんてトンデモな事なんですが、地元のダイビングショップが連れていく辺り、入っても大丈夫な場所だということです。大丈夫、私はこの人の記録とショップを信じることにする。そして何があっても無視するぞ。。



当然観光客も結構いる

 正直、観光客の視線が痛い。。
 「普通こんな場所入らねーだろーw」って感じだし、ショップじゃなくて個人で入るなんてそうそういませんからね。
 そんな視線を感じないよう心を無に、いざ海中にエントリー。
 その先に広がっていた景色やいかに・・・!?




 サンゴはほぼ全滅しており、死骸の跡に群生する気味の悪い海草のようなものが海中一面に咲き誇っていました。まぁ前情報でもありましたが、久高島の海中の風景はちょっと残念な感じですね。ただ、ドロップオフまで行けば魚影はそれなりなので魚スキーにはよいかもしれません。

 ちょいちょい魚群もあるし、まぁいっか・・・と思いながらドロップオフ沿いを流していたところ・・・

 突如、足がつりました。
 しかもつった場所というのが、




 普通こんなとこつるの?と疑問が湧いて出るまさかの足首前面。足の指、裏、ふくらはぎは何度も経験あるけどこんな場所、初めて・・・。
 しかも今回はノーフィン。身動きが取れず、足を抑えていたら徐々に西に流されていきます。

 あー、これ無視できないやつですね。まさかこんな攻め方があるなんて、考えましたねアマミキヨ。。

 うーん・・・やっぱりここは入っちゃいけない場所だったんでしょうかね?
 景色もイマイチだし変に足もつるし・・・何より海水温が高すぎてのぼせてしまったので、海は50分で早々に終了。

 結論:久高島でのシュノーケリングは、おススメできない。ダイビングは分からないけども。



シャワーを浴びて、本日のお宿「小やどSAWA」にて一休み。

 この宿、他の部屋がいっぱいだからか、ふすまを隔てて間借り状態でほぼAirbnbでした。

 部屋でグッタリしていると、外からイナカ独特の町内放送が流れ、祭りを知らせるアナウンスが。
 時間はそろそろ午後7時。夕食も兼ねて、祭りに繰り出してみましょう。



港を見下ろすベンチでゆくるおじぃやおばぁたち

 久高島は眺めのよい場所や木陰になる場所にはベンチが設置されてます。そこに座って涼をとり、ゆんたくをしているおじぃ・おばぁの様子は島の風景の一つとして、とても画になります。思わずカメラを向けてしまって皆さますみませんでした。。

 夕暮れ時の島に心を奪われながらふらふらと歩いているうちに、会場である運動公園に到着。



少なっ!!

 すでに開始1時間近く経っているのに、客と呼べる人はまだたったこれだけ。これだけ小さな祭りに参加したの、初めてだ。。
 私たち二人はお腹が空いているので、まずは食べ物を調達して腰を落ち着けることに。



こんな小さな島の小さな祭りなのに、しっかりある出店



しかも安い!地元の人間しかこないから儲けようという気はないらしい。観光客でゴメンナサイ

 さて、どんな素敵な場所で夕食にしようかとキョロキョロ場所探し。




レイラ「あそこに座るとかいいんじゃない?」

牧「どう見ても拝所か何かなんですけど・・・」


 レイラは私のよい相棒なんですが、こういったところはあと一歩のようです。
 さすがにそれはないわーってことで、適当な場所に腰を下ろし、



沖縄色の微塵もない本日のディナー。強いて言えばイカはソデイカ

 お祭りで食べるスナックフードはテンション高めだからなぜか美味しいというのもありますが、



徐々に色濃くなる、本島を臨む夕焼けが大層美しい

 やっぱね・・・最高のスパイスはこれですよ、コレ!絶景×食べ物!これに勝るものはなし!!!



この幸せを形容する言葉は思い浮かばないなぁ・・

司会「この後ビンゴ大会をやりますので、まだカードをもらってない方はゆうや(仮)から受け取って下さいね~」

レイラ「ねぇ、やろうよビンゴ!」

牧「うちら部外者じゃない^^;私はいいかなぁ。」


 私の言葉を聞きもしないレイラは、ゆうや(仮)の元へ一直線。



観光客だと正直に名乗り2枚もらってきよった

 宵闇が会場を覆いつつある中、ビンゴ大会スタート。
 開始早々私は8割抜き、レイラはその真逆を行く展開に。お互い、別の意味で笑うしかない。。

牧「はいビンゴーー!!」

 カードを受け取る前の遠慮がちな気持ちは消え失せ、せっかくなら何か貰って帰ってやろうという欲の塊と化し、堂々とステージへ駆け寄る私。



牧「観光客ですみません!米5kgが当たったら持って帰るのしんどいんで宿に寄付します」

 と宣言し、クジを引いて出た商品は・・・



司会「マルちゃん正麺5袋~!!」



笑顔で商品を受け取る私

 だがしかし、私はインスタント麺は食べぬ。即座にレイラのモノとなりました。ともあれ、この時点でまだ出ていないトースターや鼻毛カッターじゃなくてよかった。。

司会「ここで本日の協賛を発表します。西銘○○さん金一封~、外間(以下略)、西銘、西銘、外間、西銘、外間、西銘・・・・」

牧・レイラ「西銘と外間ばっかやん!!」





 そうなんです、この島は全く驚くほどに西銘と外間だらけ。そのせいか協賛やビンゴでは屋号を呼ばれることも多く、屋号の実用性と異文化との邂逅に感心しきり。

 ところで、ビンゴで前に出た男の子が「留学センターです」と名乗っていたのが気になります。



交流館のすぐ近くにあった久高島留学センター

 こんな小さな島に留学って、一体どこの国から何を目的にやってくるんだろうかと不思議に思っていたので、適当に中学生らしき子を捕まえて話を聞いてみました。

レイラ「どうだった?」

牧「なんか・・・想像と違って意外と重かった。」


 というのも、この留学センターはイジメ等なんらかの原因で不登校になった子ども達が、提携している国内の自治体からやってくる場所だそうです。以前は小学生も受け入れていたけれど現在は中学生のみで、9人が島の中学校に通い暮らしているとのこと。
 留学センターの子達は島の子達と一緒に楽しそうにじゃれ合っています。まさか不登校だとは一体誰が思うでしょうか。
 神の島でアマミキヨに見守られ、純粋な島の子達と日々を過ごすことで不登校だった子達も本来の自分を取り戻していくんでしょうね。



地元のコたちと一緒にエイサー演舞。一生の思い出だろなぁ

 センターは提携している自治体のみの受け入れのようですが、もし読者の皆さんの身近で気にかかる子がいたら、このプログラムを紹介してみてはいかがでしょうか。(センターのページはこちら


 その後祭りがカラオケ大会に移行したので我々は会場を離れ、夜の集落散歩へ。
 沖縄にはナイトエンタメがない!なんて言われて久しいのですが、離島や田舎に泊まれば星空や夜の集落散歩という最高のナイトエンタメがあると私は思っているんですけどね。人に用意されたものじゃなく、そこのあるものを拾い上げる目さえあれば楽しめることなんて山のようにあるのになぁ。

牧「・・・・あ!!こ、これは!?」

 夜の集落散歩だからこそ見つけたもの、それは、



・・お分かりいただけるだろうか?

 写真だとよく分からなくなってしまったんですが、これは人面石。観光情報には一切書かれていませんでしたが、これは絶対間違いない!
 しかしこの写真じゃ分かんねーよという読者のために、輪郭を引いてみましょう。



口の下の白い箇所も含め、髭を蓄えた老人のよう

 ここは常に最敬礼おばぁが営んでいる内間商店のすぐ近く。日中何度か通過しているのに全く気づきませんでしたが、夜だと街灯で表面の陰影が綺麗に浮かび上がるので、発見することができたようです。



人面石は、かつて南風原の集落散歩で一度見たきり。石敢當と同じく魔除けの効能アリ

 まぁ発見自体も嬉しかったんですが・・・それ以上に嬉しかったのは、自力で人面岩を発見できるスキルが身についているという事実。久高島で一番胸躍ったのは間違いなくこの事実を認識した瞬間でしたね。。

 ・・・私も相当程度、沖縄に通じてきたんだなぁ。。この方面だけではあるけども

 人面石に別れを告げ、バイクで街灯のない暗闇の世界に繰り出してみたところ、



我々の行く手を幅む影が

牧・レイラ「でっかーーーーい!!」




 鎮座していたのは、人の頭ほどの大きさのあるヤシガニ。こうやって見ると、東宝の怪獣映画に出てきそうだな。『南海の大決闘』に出てくるエビラの相棒みたいな形で。

 北の端、カベール岬まで往復する道すがら何匹か小物には遭遇していたので、この島はヤシガニが相当数生息しているようですね。



レイラ「お手!」

牧「いや、ムリだろ。。」


 ナイトエンタメ、最後の〆は港で寝転がっての星空観察。三日月が本島に沈むのを見届けたら、あとはひたすら散らばる星々とたまに出現する流れ星に囲まれる至福のひととき。
 翌朝は5時半に起きて日の出を拝むと誓い就寝。


 4で終わると宣言したけど意外と長くなったので、その5で最後にしたいと思います。書きたいことが沢山あると長くなっちゃうんだよなぁ・・・。
 続く。
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