夏休み 〜阿嘉島の休日〜

2015年09月23日 01:28

 読者のみなさん、こんにちは。
 年に3度のお楽しみの一つ、銀週いかがお過ごしでしょうか。

 私は何をしているかというと、


 昨年世界遺産に登録されたけど今年の明治産業遺産群認定で既に影が薄くなりつつある富岡製糸場に足を運んだり、




 東京江戸たてもの園の高橋是清邸で、2.26事件で銃弾に倒れた高橋是清卿を妄想して一人楽しんだりしています。
 本当は沖縄でウハウハしたかったんですけど、不運なことに銀週の直前に東京出張が入って、羽田→那覇の飛行機なんかとれるはずもなかったんですよ。
 しょうがないのでしばらく都内在住の弟の家に厄介になっておりました。

 この銀週は沖縄を満喫できそうにないんですが、先週は6年ぶりに阿嘉島行ってきました。
 ええ、台風のリベンジです。
 そこで最高にリア充してきたので、中身は卵の殻ほどの薄さしかありませんが、スライドショー的に阿嘉島の景色とやたらリア充している阿嘉島御一行の様をご覧ください。




阿嘉島について、港で最初に私たちを出迎えてくれたのは、今夜の宿のお迎え・・・ではなく、シロの銅像。

 みなさんは、映画『マリリンに会いたい』を見たことがありますか?
 私が小学生の頃の映画で、沖縄も動物も大好きなマセガキな私はレンタル開始と同時に即見ました。
 話は確か・・・

阿嘉島に移住してペンションを建てた若者が座間味島の女性といい感じになり、それぞれの飼い犬もいい雰囲気になる。ある日、シロは恋人(犬)であるマリリンの異変を察知し、我が身を顧みず阿嘉島から座間味島を目指し泳いだが、着いた頃は時既に遅し、マリリンは帰らぬ人(犬)となったのでした・・・。

 多分、こんな感じだったと思います。
 この映画は実話を元に作られているんですが、聞いた話ではこのシロ、島ではたいそう評判の悪い犬だったそうで、現実を知った時、映画に涙した幼き日の美しい思い出がカシャンと音を立てて割れたものでした。




 友人が「パパ」と呼ぶ民宿『晴海』のオーナーの軽トラの荷台に乗って、ニシバマビーチへ!
 阿嘉島には警察がいないので、島の方は結構やりたい放題なんじゃないかと思ってます。
 なお、泊まる宿は『晴海』ではないのがミソ。。



阿嘉島といえば、その美しさに抜群の評価がされているニシバマビーチ

 えっと。
 今回はニシバマの海中写真を撮っていません。
 なぜかというと、現在ニシバマは遊泳区間が相当狭い範囲で仕切られており、何人もの監視員が常に違反者はいねえがと恐ろしく目を光らせているからです。
 一度潜っていい写真が撮れそうならハウジングを装備しようと思いましたが、まったくそんな気になれない場所までしか行けない現在のニシバマ。
 しかしこれではしのびないので・・・




 沖縄一年目に撮ってもらった写真。白砂と、根についた魚が作り出す幻想的な風景が広がるのが、ニシバマの特徴です。




 これは別の機会に、同じく根についたルリスズメダイを狙ったもの。
 1分ほど静かにしていれば、彼らも警戒を解いて極上の乱舞を見せてくれるんですよ!
 なお、この写真は以前の職場のHPのトップに5年に渡って使われています(笑 いい加減変えない?




 ここはニシバマビーチとその周辺を一望できるニシバマ展望台。
 ここを目指す階段は一瞬気づきにくいんですが、天気さえよければニシバマと、阿嘉島と共に円を形成している周辺離島を高みから一望できるので、ニシバマに足を運んだら必ず行ってみてください!
 超絶余談ですけど、満天の星空の下、ここで告白されたのは今となってはいい思い出です(笑



本日のお宿、民宿『辰登城(たつのじょう)』

 阿嘉島は何度か来たことがありますが、こちらのお宿は初めて。
 部屋はどこにでもある沖縄の離島の民宿という雰囲気ですけど、施設全体に溢れる清潔感が、もう!
 注文の多い料理店ばりにうるさい内地のお客に十分応えうる民宿ですので、誰にでもオススメできますね。次もここにしようかな・・・。
 それと、オススメの理由がもう一つ。




 ジャグジーがあるんですよ。

 泳いで冷えた体を即座に温めてくれる幸せを味わえるはもちろん、男女で入ればリア充気分を大満喫。
 三十路半ばにして友達同士でジャグジーとか、それも色々どうなんだという基本的な疑問はさておき、もう皆そろってご満悦。



夕食の後、夜の散歩へ。

 夕暮れとシーサーのシルエットがなんともいえない雰囲気。




 阿嘉島には沖縄セルラーのイメージキャラクター、auシカのモデルとなったケラマジカが生息しています。


auシカをご存じないないちゃーの読者のみなさま、彼がauシカです、よろしくシカ!
好物はキノコと、ライバル会社を食って掛かる気合いタップリ

 ケラマジカは内地の鹿とは違って古いタイプの鹿で、ニホンジカなんかと比べると全体的にずんぐりむっくり。
 沖縄の民は意外と知らないのですが・・・この鹿、沖縄の固有種ではなく、比較的近い時代の1600年代に現在の鹿児島のどこかの島から移入された、国内外来亜種。
 名称が『ケラマ』ジカだけに、きっと元いた場所の種はすでに滅んでしまったんでしょうね。



防波堤から見る島の街w灯り

 防波堤から海面を見ると、ゆらゆらと水面をゆらすたくさんの光が・・・。

ちぃ「あれはウミホタルですよ」

 夜光虫は見たことあるんですけど、ウミホタルは人生初。
 うつ伏せになり、防波堤から上半身を乗り出して水面をゆらすぼんやりとした光を見つめていると、まるで宮崎駿の世界の住人になったかのような不思議な気分・・・。

 そんな幽玄の心持ちのまま、一日目が終了。



 
 翌朝は、阿嘉ビーチでウミガメを発見!
 ・・・しかし見たのは友達で、早朝ダイブを提言した言い出しっぺの私は体調を崩してダウン。。

Tろ「5枚もいたぞ。大バーゲンだったな」

 カメ好きなら朝の阿嘉ビーチに入りましょう。



集落を歩いて、第3のビーチへ・・・

 どこかで見たような、効果のほどが分からない石敢當さん。



草むらに埋もれるようにたたずむシーサーが、たまらない

 守るものなく、御用済みで野良シーサー化したのでしょうか。




 ビーチ三か所目、ヒズシビーチ。
 前評判はイマイチよくなかったので期待してなかったんですけど・・・



おぉ!




 一度滅びた形跡はあるものの、サンゴが元気!!
 波打ち際から200m以上先にあるドロップオフまで行けば、サンゴだけならニシバマに十分対抗できるほどの群生っぷり。




 友達が水と戯れている姿を写すのが大好きで、幸せ感じる瞬間のベスト10に入ります。
 で、潜れるメンバーで人数集まると、必ず撮りたくなる写真といえば、これですよ。




 つないだ手の間におさまる、水と友と太陽の図。海で泳いでリア充といえば、やはりこの写真ですね!
 そして海からあがったら、今年もアレをやりますよ。





まだ2回転・・・


 はい、スイカ割りです。
 去年渡嘉敷で私たちだけでなく見てる他の観光客も楽しんでくれたので、今年も我が家からスイカを持っていきました。



見知らぬ誰かを倒すべく歩む私の図。そっちじゃない。。

 ヒットしたけど女性の力じゃ割れないスイカでした、残念。



期待の飛天御剣流使い手の出番がきた


奥義・天翔龍閃(あまかけるりゅうのひらめき)がさく裂!!

 ヒット具合が素晴らしいの一言に尽きる。。




 みんなで割ったスイカの美味しいこと。。
 スイカ割りなんて、これまた最高にリア充なひととき。

 この後慌ただしく準備をして、難民船のようなフェリーに乗って阿嘉島を後に・・・。
 うん、いつも通りいい週末でした。



 さて。
 これを書いているのが4泊5日の東京ステイから帰ってきたばかりなせいか分かりませんが、今回は少し、いつもと違う気分で去る阿嘉島の写真を眺めていました。

 東京で都会の空気を吸い、都会に留まり仕事をしている友人や弟の様子を見て、話をして、都会で生きる彼らとは決定的に異なるものが今の自分にはあるんじゃないかと強く思ったのです。

 汚れた雑巾を清流に浸しておけば、こすらずとも真っ白になるという話のとおり、都会で相当スれたかつての私も、今や心身共にまっさらで・・・

 一言で表すのは難しいのですが、『生きる』ことの根本的な価値観の違いとでも言えばいいのか・・・。

 別の言い方をすると、私がこうして毎週のように県内を巡っていることは、あちらの人間(≒世間一般)には何の価値もないのではないか、ということや・・・

 都会の人間からすると、今の私の生活はまるで異次元の世界なんだろう、もっと言えば幻想の世界の住人くらいの感じがするんじゃなかろうかという考えすら浮かんだほどです。

 まぁ、都会での重圧や、人間性を無視するほどの残業や、人間関係や、その他色々な物事に疲れている人間からすると・・・これは絶対的に羨ましいってなるよな。

 それは、そうだ。だってここ8年は人生で一番自由で幸せな時間を堪能しているんだもん。


 最近、現状に不満を漏らすことがあまりに多かったんですが、都会の空気感に触れて、改めて自分の幸せに気づくことができました。
 東京ステイはイヤだイヤだと思ってはいたけど、思いがけず現状を見直すいい機会になったようです。


 なんかよく分からない〆になってしまいましたが、銀週も残り1日。
 ラストスパート、行ってきます!!
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