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2014年08月30日

小禄歩いてて気づけば石敢當ばかり見てた件 ~後編~

前編の、続き。


 ところで、今回メインで目指している場所はだいたいこの辺りになる。


小禄歩いてて気づけば石敢當ばかり見てた件 ~後編~


 前の週、まちま~いでも訪れたこのエリア。
 来てみてびっくり、ここは比較的新しい家が多いが、素晴らしい道のくねり具合に何本も走るすじぐあー、意味不明な四、五叉路と、とにかく昔の沖縄の街並みが色濃く残っている。
 例えば、こんな感じに。

小禄歩いてて気づけば石敢當ばかり見てた件 ~後編~
植物の生い茂ったすじぐあーは晴れもいいけど、雨の日は滴るような美しさを放つ。


小禄歩いてて気づけば石敢當ばかり見てた件 ~後編~
すじぐあーから、さらなるすじぐあー発見!!

 私は那覇市内にいるはずなんだけど、一体どこの離島に来てしまったんだろうかと錯覚を覚えるほど。


小禄歩いてて気づけば石敢當ばかり見てた件 ~後編~
上と同じすじぐあーを、反対方向から。


 ちょっとコレ、すごくないですか??
 街中をキョロキョロ見回して、面白いものを見つけると心が躍ることがあるんですが、これはちょっと震えましたね。。


小禄歩いてて気づけば石敢當ばかり見てた件 ~後編~
ザ・夏色沖縄。


 上のすじぐあーの近く。沖縄的な現代風の街並みと、一面緑に染まった道が渾然となって存在する街、それが小禄・・・。


小禄歩いてて気づけば石敢當ばかり見てた件 ~後編~
石畳の坂発見!!


 石畳って首里金城のものが有名ですけど、まさかの小禄で石畳!?
 小禄は新しい街のイメージが強いんですが、一歩踏み込めば、そこはやはり昔の香りを強烈に放つ沖縄なのですよ。
 なんというか、予備知識がなかっただけにこの発見は非常に新鮮でした。


 そして、ここから話がガラリと変わります。

 まちま~いに参加した時、この古い街並みで見かけた石敢當が、目に留まる度になんとなく気になっていました。
 なので、この日この一帯に足を踏み入れた時から、なんとなく石敢當の写真をパシャパシャ撮っていたんですが・・・

小禄は道だけじゃなくて、石敢當もすごかった。

 というわけで、さっそく小禄の石敢當を追っていきましょう。
 石敢當と言えば、


小禄歩いてて気づけば石敢當ばかり見てた件 ~後編~
よくある石敢當の姿。


 まぁコレですよね。どこかで買ってきて取り付けたことが容易に想像できます。
 しかし、古き良き小禄に残る石敢當は、こんなものじゃぁないんです。


その1、石敢當が手書きだ



小禄歩いてて気づけば石敢當ばかり見てた件 ~後編~
中学生くらいの子が書いたのであろうか。


小禄歩いてて気づけば石敢當ばかり見てた件 ~後編~
『當』の文字が見えない。マジムンさん、ここですよ。


その2、書体が一味違う


小禄歩いてて気づけば石敢當ばかり見てた件 ~後編~
手書きなんだけど、強烈な書体にマジムンも縮み上がりそうだ。


小禄歩いてて気づけば石敢當ばかり見てた件 ~後編~
篆書体?


その3、新旧並び立ち


小禄歩いてて気づけば石敢當ばかり見てた件 ~後編~
古~いものと、最近のオシャレ石敢當。水色の塀の家と、ピンクの塀の家、それぞれの家の石敢當。


その4、あまったセメントで作成


小禄歩いてて気づけば石敢當ばかり見てた件 ~後編~
ちょっと盛って、その辺の棒切れで直書きしているな!?


小禄歩いてて気づけば石敢當ばかり見てた件 ~後編~
この文字ッ!貧弱、貧弱ゥ!!


その5、むしろ塀造る時に直書き


小禄歩いてて気づけば石敢當ばかり見てた件 ~後編~
やだっ、経済的!一銭もかかってない!


小禄歩いてて気づけば石敢當ばかり見てた件 ~後編~
周囲はコケだらけなのに、文字の部分だけノーダメージ。見えない力のなせる業か?


その6、ちょっと恥ずかしがりやだ


小禄歩いてて気づけば石敢當ばかり見てた件 ~後編~
コンクリートに呑まれかけ。


小禄歩いてて気づけば石敢當ばかり見てた件 ~後編~
実はツタの下にあったものを、ツタを剥がしてこんにちはさせたもの。ガイド石井から学んだのだよ。


その7、扱いが雑


小禄歩いてて気づけば石敢當ばかり見てた件 ~後編~
落下後の姿である。


その8、宙に浮いてる


小禄歩いてて気づけば石敢當ばかり見てた件 ~後編~
「だ・・・誰か、台座を・・・」


その9、効力が怪しい


小禄歩いてて気づけば石敢當ばかり見てた件 ~後編~
どう補正をかけても文字が読み取れぬ。


小禄歩いてて気づけば石敢當ばかり見てた件 ~後編~
上書き半ばデリート気味。


小禄歩いてて気づけば石敢當ばかり見てた件 ~後編~
文字崩壊!すでに石敢當に非ず!!



その10、そもそも日本語どころか言語じゃない


小禄歩いてて気づけば石敢當ばかり見てた件 ~後編~
??


 これだけ解説をしましょう。
 この石が置かれている場所は、こちら。

小禄歩いてて気づけば石敢當ばかり見てた件 ~後編~


 写真の中央左側が、このイミフな石の設置場所だ。
 これは梵字で『ウン ボロン』と書かれており、一切の悪を払い、正常にするという意味があるので、魔除け、広義の意味での石敢當と言える。
 文字は一字金輪(いちじきんりん)という仏も表しているそうですよ。
 この写真ではきちんとした文字が判別できないので、ネットから引っ張ってきました。

小禄歩いてて気づけば石敢當ばかり見てた件 ~後編~
『ウン』と『ボロン』




 ・・・・。

 ・・・・見事に石敢當ばかりになってしまいました。。
 小禄駅に降り立った時は、こんな結果は予想してなかったんですけどね。

 この日は石敢當が面白すぎてコレクションの深みにはまった結果、道に迷い、飲み物が底を尽き、軽い熱中症の症状が出てだいぶグッタリでした。
 少し前まで、夏場のネタとして『盛夏の沖縄で、飲み物と日陰なく外を歩いたら、何分で熱中症になるか』を検証しようと考えてました・・・
 んが、誰も得をしなさそうだし私は損の一手なので、もうやめようと思います。

 今回は前半は普通に街歩き、後半はほぼ石敢當というまとまりのない構成になってしまったんですけど、いかがでしたでしょうか。
 うちなーんちゅはともかく、ないちゃーにとっては小禄って新しい便利な街のイメージありますよね。
 でも、駅前からちょっと入っただけで、こんなにも風情を残す場所や、古いモノたちが溢れているんです。
 もし、今日ヒマだけど散歩日和だなぁという日があれば、ぜひとも冒頭のエリアを歩いてみてください!
 華やかな街の裏で確実に息づいている、古き良き沖縄の姿が、あなたを待っているはずですよ?


 今回、まとまりないな!ほんっとすみません。


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この記事へのコメント
な〜るほど、こういうことだったのですね。面白かったでーす。
Posted by 庚子(かのえね) at 2014年08月30日 09:57
>庚子(かのえね)さん
・・・というわけでした!ここはかなり面白いエリアなので、まだ未経験でしたら是非歩いてみてください♪
Posted by  牧 at 2014年08月30日 10:52
初めてコメントさせていただきます。
いつも楽しく拝読させていただき、こっそり(?)楽しんでいたのですが、今回はもう辛抱たまらず書き込んでしまいます。
まず、小禄前編「一時停止」のくだり。あえて言います。あそこは行っとこうよ! 羞恥心、わかります、解りますとも。でもでもあそこは向日葵になれた牧さんが行かずして何人や行かん でしょ! と…、モニタに向かって強烈に突っ込んでしまいました。
 そして後編、石敢當について。 大っ好きです。
連綿と受け継がれてきた、人知の及ばない物事を畏れる深い信仰心と、御朱印でも感じ取れる、「あればいいんでしょ」的(ごめんなさい)なリアリズムがごく当たり前のように同居する。ナイチャーの自分にとってまさに沖縄の一つの文化と言っていい空気感を、あのアバウチックな石敢當は語ってくれます。
 などと、何やら沸々とこみ上げるものがあり、長くなってしまいました。
次回、書き込むときは「コメント」の範疇に収まるよう努力します、御容赦ください。
 残暑の盛りです、読者の皆様含め御自愛ください。 でぶ…、いや、ではまた。
Posted by けむ at 2014年08月30日 11:38
小禄は深いですよ。今回のエリアは特に。不勉強で歴史は知りませんが古い部落のはずなので、長い歴史の間に多様化したのかも。

でも梵字を置くのは・・・意味を知っていても私には置く勇気がありません(笑

小禄の魅力を再発見したので今度の休みに散策してみます。
Posted by はまぼん at 2014年08月30日 21:38
>けむさん
こんにちは、初コメありがとうございます(^▽^)♪
この日は一人歩きだったもので・・・多分、複数人でいれば一時停止マークに寝ころんだことでしょう!やはり、羞恥心の壁の突破口を穿つのは、共にいる友人なのですよ・・・ヒマワリもまた然り。。というわけで、ご期待に添えず本当に申し訳ないことです、次は(?)挽回したいと思います!
石敢當はすごいですよね?素晴らしいてーげーっぷりにドハマりしちゃいましたね~。
実は石敢當そのもの以外にも、石敢當が備えられている場所もてーげーなんです。。結局、三叉路とか関係なく、置きたいと思ったとこにおいてるだけだろ!というツッコミもありました。
また気軽にコメントしていってくださいね、お待ちしてま~~す^^

>はまぼんさん
そうですね。私も小禄の歴史をあまり知らないので、これを機に勉強してみたいと思います。『小禄史』とか絶対ありそうですしね(笑
歩く際は、是非石敢當とすじぐあーを満喫してくださいね!
Posted by  牧 at 2014年08月31日 19:56
今回も面白い記事でした。私も小禄が地元なので、テンション上がるな~♪
小禄は那覇港の近くにあり、琉球王朝にとって重要な土地の一つであったこともあり、歴史がある地域ですよ。
軍用地に使われた土地以外は、昔ながらの風景がけっこう残ってますよね(子供の頃はまったく意識しませんでしたが)。
記事で出てきた公園、最近できた公園だったんじゃないかな~と思い調べてみたら1994年にできたんですねー。もうそんなに前なのか…どうりでいつの間にか大人になってると思ったら…(しみじみ)
Posted by Q at 2014年09月01日 23:33
>Qさん
そっか、小禄の民!
確かに、埋め立て個所を除いたら小禄は海に面してた土地だったんだっけね。
育った人間には当然の風景に思えても、やはり初めての人間にはとても魅力ある町並みだから、そのままであってほしいと思うよ。
あの公園は、ツッコミどころが多すぎてヘタすると公園だけで一記事いけるんじゃないかと思う。まぁ行政への文句にしかならないのでやめときますけどね~。
Posted by  牧 at 2014年09月02日 00:07
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