2015年04月27日
マジムンは本当にいた・・・のかも!? @わかさ妖怪さんぽ ~前編~
読者のみなさん、こんにちは。
今回の記事は、1年ほど前に参加した妖怪さんぽの初級者バージョンに参加した際の記事です。
今回の記事は、1年ほど前に参加した妖怪さんぽの初級者バージョンに参加した際の記事です。
「なぜわざわざ2度も、それも初級者向けを?」
という声が聞こえてきそうなのでここで説明をしておきたいと思います。
3月。DEEokinawaの編集会議で、ウチナー紀聞の番組制作サイドから、若狭公民館主催の妖怪さんぽがあるので、放送顔出し記事化OK前提で参加してもらいたいとの打診があるとの情報をキャッチしました。
たろうさんに「誰か行きませんか?」って言われて、即手を挙げた。講師である小原先生とは一度お話しているので、やりやすいかな~と思ったんです。あと純粋に、楽しかったからまた参加したかっただけとも言う。

この1年で変化のあった場所の一つ、七つ墓。取り壊されてマンションになってしまいましたね。この事実を知れば絶対に購入しないであろうなぁ・・・
で。
沖縄に住んでいる読者の中で、昨日放送されたウチナー紀聞(AM11:00~11:30)をご覧になった方はいますか?昨日の放送内容は沖縄のマジムンとマジムンに関わる活動をしている人たちの特集でした。
その中で今回参加してきた若狭公民館主催の『わかさ妖怪さんぽ』の模様があったのですが、私が仲西ヘーイを呼んでる姿がモロ前面に・・・。まぁ狙ってましたけど。
というわけで、今回はDEEにも掲載されたわかさ妖怪さんぽの模様を、DEE記事よりやや多めに紹介していきたいと思います。

子どもの耳を切る坊主なのに、なんかカワイいぞ

こちら、那覇市若狭にある若狭公民館です。
昨年一時期、こちらでベリーダンスの講座に通っていたんですが、プライベートも仕事も忙しすぎて断念した経緯があるので、ちょっと足を運びづらい場所だったりします。
若狭公民館は、とにかく活動が盛ん!!
色んなサークルがここを拠点に活動している他にも、公民館主催のイベントも数多く開催されています。(公民館のHPからチェックできますよ)
さんぽをする前に、まずは予備知識を、ということで、30分の座学からスタート。

今回の講師は、前回同様、小原猛先生(左)と、『琉球妖怪大図鑑』でイラストを担当された三木静さん(右)。
小原先生はこの3月まで若狭公民館で職員をされていたこともあり、若狭とつながりが深い方です。
小原先生「(参加者に向かって)どちらからいらしたんですか?あ、浦添ですか。浦添には三木静という妖怪がいてですね・・(会場大笑い)」
先生、最初からとばしてます。

ウチナー紀聞のクルーも入っており、参加者も少し緊張
しばらくは、小原先生と三木さんによる妖怪談義が始まります。
そもそも『マジムン』の語源についてですが。『マジ』には、混ざりもの、不純な、又は呪いという意味があるようですが、ハッキリしたことは分かっていないそうです。『ムン』はモノですね。
なので、何かよく分からないけど、でも確かにそこにいるもの、怪異、妖怪、神様、そういったものを全てひっくるめて『マジムン』と呼ぶのだそうですよ。
神様すらもマジムン呼びか・・・。
ここで、私が面白いと思った話を少しピックアップしましょう。
●庭のガジュマルに住むキジムナーが子供にかかり(憑く)、その悪戯に頭を悩ませたおじいがキジムナーをカラオケに連れて行って懐柔した
●ブラジルに移民した際、小さいガジュマルを持って行って植えたところ、何十年か後に大きく育ったガジュマルにキジムナーがいた。先生はこれを、「キジムナーは輸出できる」と称した
●火伏の魔除けのために集落の入口に置いていた石が自ら動き回り、マジムン化してしまった
●トゥイ(鳥)マジムンが墓の上で鳴くと、1週間以内にその墓に死体がやってくる
ただし、中には公共の場には載せられない話もありました。聞けるのは参加者だけの特権ですね!
今回、小原先生の紹介するマジムンの話には、もれなく三木さんのイラストが添えられます。三木さんの描くマジムンは、どれも畏敬の念と、ちょっとした愛嬌に溢れているんです。

最も有名なキジムナーは、実は子供を泣かせたり、泡を吹かせたりする怖い面もある
今でも今帰仁では片目のない魚が捕れるそうで、それはキジムナーに食べられたからだと信じられているそうです。しかし、現実にはラジウム鉱石の周囲を周っているとそうなるのだそうな。これは夢がないっ。

目撃談の少ない、キジムナーの原型キーヌシー(「木の主」かな)。木を切り倒すと障りがあるという伝承がある
その他、若狭にまつわるシーサーや耳切坊主等々の講義が終わったところで、いよいよさんぽのスタートです!

みなでゾロゾロと歩いていきます

取材クルーは走る走る!

昨年秋にオープンばかりのマックスバリュ若狭店にやってきました。
ほんの1年ほど前までは、ここは雑然とした空き地状態だったのをご存じの方もいることでしょう。

当時、さんぽに参加した際はこんなでしたね
座学の際の話では、その昔、県立若狭病院に入院していたジュリがシーサーに悪戯したところ、病院が燃え上がったという伝承があり、そのシーサーは若狭の守り神として恐れ祀られることになったということでした。
そしてこの元・空き地には、くだんのシーサーがお祀りされていたのですが、

遠方よりズーム撮影
これが1年ほど前までの姿。立ち入り禁止の空き地の祠に安置されたシーサーは、肉眼では拝むことができませんでした。
マックスバリュ側はこの地に店舗を建設する代わりに、新たな守り神としてのシーサーを再建することを約束したそうですが、果たして・・・

マックスバリュの真裏にはピッカピカのシーサーが!
2代目は祠に安置されていましたが、3代目はそのままのようですね。まぁシーサーって野ざらしが基本なので、なくても大丈夫なんでしょうけど。

「これが若狭のシーサーです。マックスバリュが建てられて今は3代目に代替わりしていますが、2代目は若狭公民館の2階にいるので、帰ったら撫でてあげてくださいね。」
よし、帰ったら撫でまわすしかない。
「シーサーには魔除けの意味があり、火の山からマジムンが火を投げてくるので、その火を返すために昔はシーサーを山に向かって立てたりしていました。富盛の大獅子なんかそうですね。」

火伏として琉球王府からいただいたという富盛の大獅子
「ところで、シーサーってペアをよく見ますけど、本当の意味ではそれはシーサーじゃありません。沖縄のシーサーは、本来一つなんです。」
私もこれ、聞いたことがあります。
朝鮮から日本に伝わった狛犬が阿吽像の口の形を取り入れ、それが沖縄に伝わって1体だったシーサーと融合し、口を開けたもの、閉じたもののペアに変貌していったらしいですよ。
シーサーは、俗に言われる『ちゃんぷるー文化』の一つの形なんですね。

マックスバリュの裏だけに、トップバリュ缶でお供えされている。なんか面白い
それでは、次に移動しましょう。後編に、続く。
という声が聞こえてきそうなのでここで説明をしておきたいと思います。
3月。DEEokinawaの編集会議で、ウチナー紀聞の番組制作サイドから、若狭公民館主催の妖怪さんぽがあるので、放送顔出し記事化OK前提で参加してもらいたいとの打診があるとの情報をキャッチしました。
たろうさんに「誰か行きませんか?」って言われて、即手を挙げた。講師である小原先生とは一度お話しているので、やりやすいかな~と思ったんです。あと純粋に、楽しかったからまた参加したかっただけとも言う。
この1年で変化のあった場所の一つ、七つ墓。取り壊されてマンションになってしまいましたね。この事実を知れば絶対に購入しないであろうなぁ・・・
で。
沖縄に住んでいる読者の中で、昨日放送されたウチナー紀聞(AM11:00~11:30)をご覧になった方はいますか?昨日の放送内容は沖縄のマジムンとマジムンに関わる活動をしている人たちの特集でした。
その中で今回参加してきた若狭公民館主催の『わかさ妖怪さんぽ』の模様があったのですが、私が仲西ヘーイを呼んでる姿がモロ前面に・・・。まぁ狙ってましたけど。
というわけで、今回はDEEにも掲載されたわかさ妖怪さんぽの模様を、DEE記事よりやや多めに紹介していきたいと思います。
子どもの耳を切る坊主なのに、なんかカワイいぞ
こちら、那覇市若狭にある若狭公民館です。
昨年一時期、こちらでベリーダンスの講座に通っていたんですが、プライベートも仕事も忙しすぎて断念した経緯があるので、ちょっと足を運びづらい場所だったりします。
若狭公民館は、とにかく活動が盛ん!!
色んなサークルがここを拠点に活動している他にも、公民館主催のイベントも数多く開催されています。(公民館のHPからチェックできますよ)
さんぽをする前に、まずは予備知識を、ということで、30分の座学からスタート。
今回の講師は、前回同様、小原猛先生(左)と、『琉球妖怪大図鑑』でイラストを担当された三木静さん(右)。
小原先生はこの3月まで若狭公民館で職員をされていたこともあり、若狭とつながりが深い方です。
小原先生「(参加者に向かって)どちらからいらしたんですか?あ、浦添ですか。浦添には三木静という妖怪がいてですね・・(会場大笑い)」
先生、最初からとばしてます。
ウチナー紀聞のクルーも入っており、参加者も少し緊張
しばらくは、小原先生と三木さんによる妖怪談義が始まります。
そもそも『マジムン』の語源についてですが。『マジ』には、混ざりもの、不純な、又は呪いという意味があるようですが、ハッキリしたことは分かっていないそうです。『ムン』はモノですね。
なので、何かよく分からないけど、でも確かにそこにいるもの、怪異、妖怪、神様、そういったものを全てひっくるめて『マジムン』と呼ぶのだそうですよ。
神様すらもマジムン呼びか・・・。
ここで、私が面白いと思った話を少しピックアップしましょう。
●庭のガジュマルに住むキジムナーが子供にかかり(憑く)、その悪戯に頭を悩ませたおじいがキジムナーをカラオケに連れて行って懐柔した
●ブラジルに移民した際、小さいガジュマルを持って行って植えたところ、何十年か後に大きく育ったガジュマルにキジムナーがいた。先生はこれを、「キジムナーは輸出できる」と称した
●火伏の魔除けのために集落の入口に置いていた石が自ら動き回り、マジムン化してしまった
●トゥイ(鳥)マジムンが墓の上で鳴くと、1週間以内にその墓に死体がやってくる
ただし、中には公共の場には載せられない話もありました。聞けるのは参加者だけの特権ですね!
今回、小原先生の紹介するマジムンの話には、もれなく三木さんのイラストが添えられます。三木さんの描くマジムンは、どれも畏敬の念と、ちょっとした愛嬌に溢れているんです。
最も有名なキジムナーは、実は子供を泣かせたり、泡を吹かせたりする怖い面もある
今でも今帰仁では片目のない魚が捕れるそうで、それはキジムナーに食べられたからだと信じられているそうです。しかし、現実にはラジウム鉱石の周囲を周っているとそうなるのだそうな。これは夢がないっ。
目撃談の少ない、キジムナーの原型キーヌシー(「木の主」かな)。木を切り倒すと障りがあるという伝承がある
その他、若狭にまつわるシーサーや耳切坊主等々の講義が終わったところで、いよいよさんぽのスタートです!
みなでゾロゾロと歩いていきます
取材クルーは走る走る!
昨年秋にオープンばかりのマックスバリュ若狭店にやってきました。
ほんの1年ほど前までは、ここは雑然とした空き地状態だったのをご存じの方もいることでしょう。
当時、さんぽに参加した際はこんなでしたね
座学の際の話では、その昔、県立若狭病院に入院していたジュリがシーサーに悪戯したところ、病院が燃え上がったという伝承があり、そのシーサーは若狭の守り神として恐れ祀られることになったということでした。
そしてこの元・空き地には、くだんのシーサーがお祀りされていたのですが、
遠方よりズーム撮影
これが1年ほど前までの姿。立ち入り禁止の空き地の祠に安置されたシーサーは、肉眼では拝むことができませんでした。
マックスバリュ側はこの地に店舗を建設する代わりに、新たな守り神としてのシーサーを再建することを約束したそうですが、果たして・・・
マックスバリュの真裏にはピッカピカのシーサーが!
2代目は祠に安置されていましたが、3代目はそのままのようですね。まぁシーサーって野ざらしが基本なので、なくても大丈夫なんでしょうけど。
「これが若狭のシーサーです。マックスバリュが建てられて今は3代目に代替わりしていますが、2代目は若狭公民館の2階にいるので、帰ったら撫でてあげてくださいね。」
よし、帰ったら撫でまわすしかない。
「シーサーには魔除けの意味があり、火の山からマジムンが火を投げてくるので、その火を返すために昔はシーサーを山に向かって立てたりしていました。富盛の大獅子なんかそうですね。」
火伏として琉球王府からいただいたという富盛の大獅子
「ところで、シーサーってペアをよく見ますけど、本当の意味ではそれはシーサーじゃありません。沖縄のシーサーは、本来一つなんです。」
私もこれ、聞いたことがあります。
朝鮮から日本に伝わった狛犬が阿吽像の口の形を取り入れ、それが沖縄に伝わって1体だったシーサーと融合し、口を開けたもの、閉じたもののペアに変貌していったらしいですよ。
シーサーは、俗に言われる『ちゃんぷるー文化』の一つの形なんですね。
マックスバリュの裏だけに、トップバリュ缶でお供えされている。なんか面白い
それでは、次に移動しましょう。後編に、続く。
Posted by 牧 at 11:00│Comments(3)
│バカルチャー
この記事へのコメント
はじめまして。こんにちは♪
はまこと申します。
偶然に立ち寄りましたが、記事がどれも面白く、
また、とても勉強になります。
これからも遊びに来ます~(*´▽`*)♡
はまこと申します。
偶然に立ち寄りましたが、記事がどれも面白く、
また、とても勉強になります。
これからも遊びに来ます~(*´▽`*)♡
Posted by はまこ
at 2015年04月27日 11:18

牧さんの記事で昨年夏、美栄橋からスタートの街まぁーいに参加して、今回、小原先生のFBで妖怪さんぽを知ってお邪魔したところ、なんと、本物の「動き喋る」牧さんにお会いし、あまりのびっくりで、お話しできなかった〜と、反省してます。(笑
Posted by 庚子(かのえね) at 2015年04月27日 13:20
>はまこさん
こんにちは、初めまして!おきなわバカ(仮)にいらっしゃってしまったのですね・・・(笑)
ここでは主に沖縄にまつわるアレヤコレヤを真っ直ぐな目線・・・ではなく、ナナメ45°くらいから見つめて好き勝手語るサイトです。
お気に召していただけたようでなにより♪また遊びにきてくださいね~~~☆彡
>庚子(かのえね)さん
当日は、あまりお構いもできずすみませんでした^^; 友達と来ていたことと、依頼取材だったこともあり結構集中してたんです。
庚子(かのえね)さんもウチナー紀聞、アップで映ってましたね!
こうしてイベントに出かけてるとまたお会いする日が必ず来るでしょうね^^
こんにちは、初めまして!おきなわバカ(仮)にいらっしゃってしまったのですね・・・(笑)
ここでは主に沖縄にまつわるアレヤコレヤを真っ直ぐな目線・・・ではなく、ナナメ45°くらいから見つめて好き勝手語るサイトです。
お気に召していただけたようでなにより♪また遊びにきてくださいね~~~☆彡
>庚子(かのえね)さん
当日は、あまりお構いもできずすみませんでした^^; 友達と来ていたことと、依頼取材だったこともあり結構集中してたんです。
庚子(かのえね)さんもウチナー紀聞、アップで映ってましたね!
こうしてイベントに出かけてるとまたお会いする日が必ず来るでしょうね^^
Posted by 牧
at 2015年04月27日 20:58

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