2016年03月03日
食べられる日は近い!? 沖縄の天然記念物”ウタイチャーン”とは?~前編~
読者のみなさん、こんにちは。
先日、ブラタモリで首里が特集されてましたね!
みなさん見ました?見ましたよね!?バカ(仮)読者ならきっと見てますよね!!
私のところには「今日ブラタモリで首里特集だよ!」という連絡が何件か来ました。なぜ、みんな私に伝えたがるのでしょうか。。
先日、ブラタモリで首里が特集されてましたね!
みなさん見ました?見ましたよね!?バカ(仮)読者ならきっと見てますよね!!
私のところには「今日ブラタモリで首里特集だよ!」という連絡が何件か来ました。なぜ、みんな私に伝えたがるのでしょうか。。
首里特集では私がまちま~いで参加して訪れた、玉那覇味噌店や指司笠樋川、尚さんのお宅なんかが出ていて、「ふふふ・・・私は全国に放送されている以上にもっと詳しく知っているんだぞ!」なんてちょっとした優越感に浸っていました。
そしてみなさん、週末3/5(土)のブラタモリは那覇ですよ。もうこれは是非とも見て見てください。私が月に1度かそれ以上の頻度で歩いている辺りが舞台になっているようです。那覇在住以外の皆さまは、ブラタモリを見ながら私の日常の行動に触れられるんじゃないかな~と思います。

3/5(土)夜7:30はテレビの前でひざまづき!!
今回は妖怪さんぽ以来、久しぶりに琉球ニライ大学の授業に参加してきました!(ニライ大学のHPは右のメニューからどうぞ)
授業内容は結構興味の範疇であるものが多いのですが、何せ他の用事と重なっていたり、週末の出張と被ったり、レンタカーを返せる時間内に終わらなかったりと、長きに渡って涙をのんで諦める状態が続いていたのです。
ある日ニライ大学の予定授業一覧に、『「白鳥男」と一緒に沖縄の在来種ウタイチャーンと触れ合おう!』というメニューが。
・・・白鳥男って・・・・・・

2014年NAHAマラソン
いやいやいやいや、絶対このおじさんじゃないでしょ!!
もしこのおじさんだったとしても、それはそれである種の運命なのかもしれませんが・・・。
そして今回の主役である”ウタイチャーン”ですが、友達に『チャーン見てくる!』というと、

「これか?」
沖縄のどこでこれが見られるっていうんだ。
当の私はというと、名前を聞き覚えがあるという程度で、具体的にどんな生き物なのか爪の先ほども分かりません。
正直、鶏にそこまで強い興味はないのですが・・・集合場所がJA玉城(南城市)と、奥武島や港川集落のすぐ近くです。バスで行き、生き物と触れ合って癒された後でこの周辺をブラブラ歩いてさらに癒えるのもいいなぁと思い、当授業の申込みをしました。

8:58。バス停到着
バスに乗り込み運転手に「JA玉城に一番近いバス停で降ろしてください」と一言告げ爆睡すること約40分。最寄りの冨里バス停に到着しました。スマホ依存のみなさま、世の中は結構簡単なのです。
それにしても・・・授業開始時刻は10:00。次のバスでは間に会わないためこの時間に到着となり、相当時間があります。当初は適当に座れる場所で時間がくるまで寝ていようと考えていたのですが、想定外の低温と風で動いていないと寒すぎてどうにかなってしまいそうです。
ここは立ち上がって、

冨里集落をしばらく散策します。
国道からちょっと入ると、昔ながらの石垣や摩耗して一見そうだと気づかない石畳、経年コンクリート、そして大量の緑で、とても味わいのある集落の雰囲気を楽しむことができるんです。冨里集落はあらかじめロックオンしていた場所ではなかったので、これはめっけもんでした!

この周辺は水が豊かで、近くにある南城市役所の敷地にはこんこんとわき出す水を湛える水場があったりします。
職場に湧き水に苔の風景とか、考えただけでグッときませんか?癒える!

よく見れば いと摩耗した 石畳
なんか歩きづらいなぁと思って足元を確認したら、それは石畳。それでもガッツリ石の立っている道よりは歩きやすいので、摩耗した後くらいが高齢者の多い地域には優しそうですね。

公民館前に無造作に置かれた年代物の石臼
これ、どう見ても博物館に陳列されるレベルなんですけど。。持って帰っていいですか?

・・・おや?
角度を変えて、と。

集落のヘリに当たる場所にあったものは・・・
昔ながらの集落の入口にある、古い魔除けの石獅子。
このマンチカンを上回る短足っぷりよ!富盛の足長イケメン石獅子とはだいぶ様子が違いますね~。まぁ強烈な台風が襲来する沖縄ですから、足が長いよりは短足の方が都合がいいのでしょう。
沖縄の自然は、獅子を短足に進化(?)させたのかもしれません。。
40分ほど散策を楽しみ、お時間が近づいてきましたのでJA玉城に向かいましょう。

本日の校舎はJA玉城駐車場前の屋外休憩スペース。しまった寒いじゃないか
そして本日の先生は琉球食鶏株式会社の代表取締役、大谷明正さん。この方が白鳥男とのことで、例の白鳥コスプレで走るおじさんではなかったことに一安心。
左隣の男の子は、南部農林高校の2年生。休みの日は養鶏場でインターンとして働いているそうです。農林水産系の高校生ってすごいですね!私が彼と同じ年の時には学校に行くことすらイヤだったのに・・・今の学生は将来をしっかり見据えているんですね。
ところで沖縄在住であれば、白鳥男と聞いてピンとくる方もいるのではないでしょうか?

そう、大谷さんはプロバスケットリーグ琉球ゴールデンキングスの試合で白鳥のコスプレをして応援する有名人なのです。しかも今日知ったんですが応援団長でもあるんだとか。やっぱコスプレは正義なんだなぁ!
大谷さんは焼き鳥屋も経営されており、店の名前もズバリ『焼鳥白鳥』。応援しつつ、店のPRもしつつと、ちゃっかりしてらっしゃいますな!
最初の1時間は座学ということだったのですが、

資料は全体的に自由すぎるし、大谷さんの話も自由すぎて全く資料に沿っていません。
大谷さんの話から、ウタイチャーンについてごく簡単にまとめてみると・・・
・かつてうるま市の天然記念物で、今は県指定
・『ケッケ~~~~、ケッ!』という独特の鳴き方をする
・数が相当少ないらしく、うるま市と南部に保存会がある。
ということらしい。
大谷さんとウタイチャーンとの出会いについては、
大谷さんが焼き鳥屋台を始める
↓
焼き鳥店日本一を決める「ヤキトリンピック」に参加したが、準優勝しても優勝できない
↓
有名焼き鳥店は地元と地鶏開発をしているという事実を知る
↓
よし、沖縄で地鶏の開発を目指すぞ!
ということで、当該授業はニライ大学のHPで『ふれあおう!』とのうたい文句でPRされてましたが、実質は「将来は美味しく食べよう!」だったのです。蓋って開けてみないと分からないものだなぁ・・・。
ところで『地鶏』はJAS(農林水産規格)がいくつか定義している項目を満たす鶏の名称なのですが、その一つがJASが認めた在来種の血が50%以上であること。沖縄の在来種には、石垣黒鶏や久米島赤鶏という種類もあるそうですが、

左は久米島赤鶏の雛、右が石垣黒鶏
これらはJASに記載がない。なぜか、ない。。
記載があるのは以下の鶏になります。

クリックで元サイトへ
ここに記載されている在来種は全て天然記念物。
そして沖縄の地鶏で唯一記載があるのが、今回のメインディッシュであるウタイチャーンなのです。(天然記念物食べるって、ヨナグニウマで聞いたばかりだな)
大谷さんは、ウタイチャーンの保存会からチャーンを譲り受け、繁殖させ、今後掛け合わせを行って新たな地鶏の銘柄をつくり、出荷することが目標なんだそう。

南部保存会の方がつくったウタイチャーンの歌
写真だと読みづらいので、文字にしてみましょうか。
昔事やしが 地鶏や何時迄ん 御万人揃て 歌い継がしや
世間御万人に 眺めてるしゆる 聞けば聞程に 歌い美しや
城庭とぅて 持ち寄たる地鶏や 今日や新査ぬ 誇りでむぬ
なるほど、チャーンの鳴き声を愛でることが高貴な遊びだったということがよく分かります。
これでチャーンの普及を図る!とのことらしいですけど・・・実際それは可能なのか!?
・・・えっと。。
座学の話を淡々と書いても文字だけになってしまうため、チャーンのいる養鶏場の写真と共に説明をしていきましょうね。
後編で、ついにウタイチャーンとご対面!乞うご期待!
そしてみなさん、週末3/5(土)のブラタモリは那覇ですよ。もうこれは是非とも見て見てください。私が月に1度かそれ以上の頻度で歩いている辺りが舞台になっているようです。那覇在住以外の皆さまは、ブラタモリを見ながら私の日常の行動に触れられるんじゃないかな~と思います。
3/5(土)夜7:30はテレビの前でひざまづき!!
今回は妖怪さんぽ以来、久しぶりに琉球ニライ大学の授業に参加してきました!(ニライ大学のHPは右のメニューからどうぞ)
授業内容は結構興味の範疇であるものが多いのですが、何せ他の用事と重なっていたり、週末の出張と被ったり、レンタカーを返せる時間内に終わらなかったりと、長きに渡って涙をのんで諦める状態が続いていたのです。
ある日ニライ大学の予定授業一覧に、『「白鳥男」と一緒に沖縄の在来種ウタイチャーンと触れ合おう!』というメニューが。
・・・白鳥男って・・・・・・
2014年NAHAマラソン
いやいやいやいや、絶対このおじさんじゃないでしょ!!
もしこのおじさんだったとしても、それはそれである種の運命なのかもしれませんが・・・。
そして今回の主役である”ウタイチャーン”ですが、友達に『チャーン見てくる!』というと、

「これか?」
沖縄のどこでこれが見られるっていうんだ。
当の私はというと、名前を聞き覚えがあるという程度で、具体的にどんな生き物なのか爪の先ほども分かりません。
正直、鶏にそこまで強い興味はないのですが・・・集合場所がJA玉城(南城市)と、奥武島や港川集落のすぐ近くです。バスで行き、生き物と触れ合って癒された後でこの周辺をブラブラ歩いてさらに癒えるのもいいなぁと思い、当授業の申込みをしました。
8:58。バス停到着
バスに乗り込み運転手に「JA玉城に一番近いバス停で降ろしてください」と一言告げ爆睡すること約40分。最寄りの冨里バス停に到着しました。スマホ依存のみなさま、世の中は結構簡単なのです。
それにしても・・・授業開始時刻は10:00。次のバスでは間に会わないためこの時間に到着となり、相当時間があります。当初は適当に座れる場所で時間がくるまで寝ていようと考えていたのですが、想定外の低温と風で動いていないと寒すぎてどうにかなってしまいそうです。
ここは立ち上がって、
冨里集落をしばらく散策します。
国道からちょっと入ると、昔ながらの石垣や摩耗して一見そうだと気づかない石畳、経年コンクリート、そして大量の緑で、とても味わいのある集落の雰囲気を楽しむことができるんです。冨里集落はあらかじめロックオンしていた場所ではなかったので、これはめっけもんでした!
この周辺は水が豊かで、近くにある南城市役所の敷地にはこんこんとわき出す水を湛える水場があったりします。
職場に湧き水に苔の風景とか、考えただけでグッときませんか?癒える!

よく見れば いと摩耗した 石畳
なんか歩きづらいなぁと思って足元を確認したら、それは石畳。それでもガッツリ石の立っている道よりは歩きやすいので、摩耗した後くらいが高齢者の多い地域には優しそうですね。
公民館前に無造作に置かれた年代物の石臼
これ、どう見ても博物館に陳列されるレベルなんですけど。。持って帰っていいですか?
・・・おや?
角度を変えて、と。
集落のヘリに当たる場所にあったものは・・・
昔ながらの集落の入口にある、古い魔除けの石獅子。
このマンチカンを上回る短足っぷりよ!富盛の足長イケメン石獅子とはだいぶ様子が違いますね~。まぁ強烈な台風が襲来する沖縄ですから、足が長いよりは短足の方が都合がいいのでしょう。
沖縄の自然は、獅子を短足に進化(?)させたのかもしれません。。
40分ほど散策を楽しみ、お時間が近づいてきましたのでJA玉城に向かいましょう。
本日の校舎はJA玉城駐車場前の屋外休憩スペース。しまった寒いじゃないか
そして本日の先生は琉球食鶏株式会社の代表取締役、大谷明正さん。この方が白鳥男とのことで、例の白鳥コスプレで走るおじさんではなかったことに一安心。
左隣の男の子は、南部農林高校の2年生。休みの日は養鶏場でインターンとして働いているそうです。農林水産系の高校生ってすごいですね!私が彼と同じ年の時には学校に行くことすらイヤだったのに・・・今の学生は将来をしっかり見据えているんですね。
ところで沖縄在住であれば、白鳥男と聞いてピンとくる方もいるのではないでしょうか?

そう、大谷さんはプロバスケットリーグ琉球ゴールデンキングスの試合で白鳥のコスプレをして応援する有名人なのです。しかも今日知ったんですが応援団長でもあるんだとか。やっぱコスプレは正義なんだなぁ!
大谷さんは焼き鳥屋も経営されており、店の名前もズバリ『焼鳥白鳥』。応援しつつ、店のPRもしつつと、ちゃっかりしてらっしゃいますな!
最初の1時間は座学ということだったのですが、
資料は全体的に自由すぎるし、大谷さんの話も自由すぎて全く資料に沿っていません。
大谷さんの話から、ウタイチャーンについてごく簡単にまとめてみると・・・
・かつてうるま市の天然記念物で、今は県指定
・『ケッケ~~~~、ケッ!』という独特の鳴き方をする
・数が相当少ないらしく、うるま市と南部に保存会がある。
ということらしい。
大谷さんとウタイチャーンとの出会いについては、
大谷さんが焼き鳥屋台を始める
↓
焼き鳥店日本一を決める「ヤキトリンピック」に参加したが、準優勝しても優勝できない
↓
有名焼き鳥店は地元と地鶏開発をしているという事実を知る
↓
よし、沖縄で地鶏の開発を目指すぞ!
ということで、当該授業はニライ大学のHPで『ふれあおう!』とのうたい文句でPRされてましたが、実質は「将来は美味しく食べよう!」だったのです。蓋って開けてみないと分からないものだなぁ・・・。
ところで『地鶏』はJAS(農林水産規格)がいくつか定義している項目を満たす鶏の名称なのですが、その一つがJASが認めた在来種の血が50%以上であること。沖縄の在来種には、石垣黒鶏や久米島赤鶏という種類もあるそうですが、

左は久米島赤鶏の雛、右が石垣黒鶏
これらはJASに記載がない。なぜか、ない。。
記載があるのは以下の鶏になります。
クリックで元サイトへ
ここに記載されている在来種は全て天然記念物。
そして沖縄の地鶏で唯一記載があるのが、今回のメインディッシュであるウタイチャーンなのです。(天然記念物食べるって、ヨナグニウマで聞いたばかりだな)
大谷さんは、ウタイチャーンの保存会からチャーンを譲り受け、繁殖させ、今後掛け合わせを行って新たな地鶏の銘柄をつくり、出荷することが目標なんだそう。
南部保存会の方がつくったウタイチャーンの歌
写真だと読みづらいので、文字にしてみましょうか。
昔事やしが 地鶏や何時迄ん 御万人揃て 歌い継がしや
世間御万人に 眺めてるしゆる 聞けば聞程に 歌い美しや
城庭とぅて 持ち寄たる地鶏や 今日や新査ぬ 誇りでむぬ
なるほど、チャーンの鳴き声を愛でることが高貴な遊びだったということがよく分かります。
これでチャーンの普及を図る!とのことらしいですけど・・・実際それは可能なのか!?
・・・えっと。。
座学の話を淡々と書いても文字だけになってしまうため、チャーンのいる養鶏場の写真と共に説明をしていきましょうね。
後編で、ついにウタイチャーンとご対面!乞うご期待!
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