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2017年09月03日

久高島、その神の島で見たものは。~その1~

 読者のみなさん、こんにちは。
 バカ(仮)始まって初、前回の記事から2か月も時間が経ってしまい、色々と反省するものがあるのですが・・・

 この2か月何をしていたのかというと、


久高島、その神の島で見たものは。~その1~
7月の最終週は鹿児島に足を運んで、MBCの夏祭りに参加して(ただしひどい雨だった)、


久高島、その神の島で見たものは。~その1~
同じく7月最後の土曜日には新宿エイサーに参加して(声かけてくださった方、ありがとうございました!)、


久高島、その神の島で見たものは。~その1~
7月最終日には有楽町のソニーアクアリウム


久高島、その神の島で見たものは。~その1~
8月は社会人初、お盆帰省。姉の旦那と甥っ子と三人で魚を探し、網で追いかけ回す・・・そんな日々

 沖縄で全く遊んでないわけではないんですが、岩合光昭さんの「ねこ」展だったり、美術館で琉銀の紅型デザインコンテストとか、写真撮れないのが多かったですね。
 なのでコラムでも書こうと2本書きかけてたんですが、客観的に両方ともイマイチ面白くなかったので今のところ塩漬けにしてます(何本塩漬けにしてることやら)。
 まぁ、内容自体が面白くなくてもいかに面白く見せるかが文章を書く人間の腕の見せ所なんですが、コラムで面白く書くのは、どこか行ったorやった、よりも難易度が高いのです。

 ちょっと今は厳しいな~ってことでネタに困っていた8月のとある金曜日。
 お盆の長休みから社会復帰がなかなかに辛く、私の心は今すぐにでもショートトリップで家と職場圏域から旅立ちたい気持ちで溢れかえっていました。
 そこでふと頭をよぎった、とある島。
 そこは私の中では長年タブーの島だったのですが、不思議とこの時心の中に浮かんで消えることはなく・・・・。


 ついに、時が満ちたか。。


 決意は即座に固まりました。
 善は急げってことで、さっそく友人レイラに声をかけてみます。


久高島、その神の島で見たものは。~その1~

 そう、思いついた先は久高島。
 以前、斎場御嶽の三庫理に触れて死にそうになったり、アマミキヨが居を構えたというミントングスクを出た瞬間あまり履いていない靴裏が剥がれたりと、とにかくアマミキヨと強い結びがあると考えられる場所は私にとっては危険極まりない場所。久高島なんて、アマミキヨが最初に降り立った島なんて伝承がありますし、そりゃ私にとっては島自体がNGなわけですよ。

 しかし今のこの気持ち・・・以前から恐いと思っていた男性に少し優しくされて突如恋心が芽生える乙女とまるで同じような感じで心が動いてしまったわけで。

 昼休みが終わるまでに宿の手配も完了し、


久高島、その神の島で見たものは。~その1~

 二人で沖縄に住んでいることの有り難みをしみじみと味わいつつ、翌日を迎えることになったのです。


久高島、その神の島で見たものは。~その1~

 久高島まで向かうフェリーが出るのは南城市の安座真港。
 チケットは予約不可ですが、ハイシーズンの週末はそれなりに人が多いので30分前にはチケット買っておくのがベター。
 あと、島では1時間300円、1日1000円で自転車をレンタルしてるんですが、原付よりも大きなバイクは往復で1240円。レンタカー屋もないですし、真夏の久高島で体を酷使したくなければなんらかの移動手段をもっていった方が無難です。そういった意味で、輸送費も安く、風を切って島を体感できるバイクはうってつけ!


久高島、その神の島で見たものは。~その1~
船に乗り込むレイラを追って私もバン太郎を載せるか

 10時。座りきらないほどの人間とバン太郎を載せたフェリーが安座真港を出港。


久高島、その神の島で見たものは。~その1~
沖縄の夏らしく、青空のキャンバスに白い雲が控えめにハケで引かれているような空

 沖縄12年目にしてついにあの久高島に足を踏み入れるとあって、気持ちが高ぶっている一方で私にはやはり拭いきれない不安がありました。
 そこで、今回島を訪れるにあたり、常に自らに言い聞かせるフレーズを用意したのです。それは、


 考えるな。感じるな。無視しろ。


 だいたいいつもそうですが、そういった場所で気持ちをアッチに向けると大抵よくない結果が待ち受けています。それはもう、経験上よ~~~く分かっている事実。
 なので今回はとことん全てをシャットアウトして我が身を守るという手段に出てみました。


久高島、その神の島で見たものは。~その1~

 ところでこの船、出港した時には座れなくて人が溢れかえっていたのに、気づけばほとんどの人が座っていません。時間も30分と短いし景色は最高にキレイだしで、誰もがじっと座っていられなかったようなのでした。もちろん、我々もね!


久高島、その神の島で見たものは。~その1~

 船客の興奮冷めやらぬ状態で、久高島に到着。

 久高島は、南西から北東に細長い約3kmほどの小さな島。人口は250人ほどで、そのほとんどが高齢者だそうです。
 琉球開闢の神、アマミキヨが降り立った島として琉球王朝時代の初期には国家祭祀として国王が訪れていたそうですが、島まで渡るのは手間だからと斎場御嶽を島を臨む遥拝所とした歴史があります。
 沖縄で最も神聖な地とされているせいか、島の有り様もかなり独特。中でも最も特徴的なのは土地の所有を認めていないこと。まるで共産国家かと言わんばかりですが、これが神聖なこの島の在り方なんですね・・・現代でもそれって有効なのかしら。。

 さて、港に着いたら坂を登ってすぐ右手に見える待合所で自転車を借りることができます。情報収取もまずはこちらで。


久高島、その神の島で見たものは。~その1~
ちなみに待合所周辺ではfree-wifiが使える。速さのほどは、いかほどか

 小さな待合所に入って、ネタはないかと内部を見回してみると・・・


久高島、その神の島で見たものは。~その1~

 おお、グロいものを発見。久高島の名物といえば、イラブーことウミヘビですね!
 沖縄の沿岸ではウニやシャコガイ等、漁師だけが採っていいものが色々と決められていて、これを漁業権の設定というのですが、久高島周辺の海域は沖縄で唯一、エラブウナギ、つまりウミヘビが漁業権に設定されています。
 漁業権に設定されているものは当然漁師しか採ることが許されないのですが、ここ久高島でウミヘビ漁をしているのは、なんと神職の女性。元々は久高島で最も位の高い二人のノロ、久高ノロと外間ノロの特権だったのですが、今やその地位に着く女性はいないため、数少ない神職の女性二人が漁を行っているそうです。
 その捕り方は実にワイルドで、


久高島、その神の島で見たものは。~その1~

 まさかの手づかみ。
 ウミヘビは1年に1回、産卵のために岩場までやってきて這いずり回る時期があるのですが、それをひょいひょいと手で捕まえていくんだそうです。
 ウミヘビは大人しい性格だからこんなことが可能なのだそうですが、ハブやマムシ、コブラさえも超えるというその猛毒に道具なしで挑むなんて、やはり現代日本とは一線を画す伝統がこの地では今も息づいているんですねぇ・・・。

 待合所には、ウミヘビが何本か吊り下げられていましたが、これは全て売り物。概ね1匹5,000円といったところでしょうか。


久高島、その神の島で見たものは。~その1~

 まずは地図を手に入れ、作戦会議。
 今は11時前なので、一旦集落を散歩したら遅めのランチにして、泳ぐ場所を探すことにしましょう。

 ・・・いや、レイラが泳ぎたいって言うもんだからさ・・・大丈夫かね、これ。。


 刻んで早めに更新したいと思います。
 その2に、続く。



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この記事へのコメント
お久しぶりです牧さん、ついに神の島へ行きましたか~。
これまでの記事を読んでて、沖縄の霊的な贈り物をしっかり受け止めてる牧さんにとって久高島はハードル高い、イヤ、高過ぎて、どんな事になるのか勝手に心配してましたが、とうとうその時が来たがですね!
今のとこ順調な滑り出しみたいで安心してます。
Posted by ハリエコアイ at 2017年09月04日 05:06
>ハリエコアイさん
はい、ついに行ってまいりました!全くこれまでは「一生行けないかも」くらいに考えていたのですが、時というものは訪れるようです。
果たしてこの旅は全てが順調であったのか・・・!?こうご期待ください^^
Posted by  牧 at 2017年09月05日 20:24
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